こんにちは、今年の秋田は暖冬ですが、やっぱり寒い。
午年生まれですが、馬肉煮込みにはまっているR-room鈴木です。
さて、久しぶりに写真にまつわる「○○って何ですかシリーズ」を書いてみたいと思います。
今回は『トリミング』についてです。(ペットサロンのお話ではありません・・・。)
簡単に説明するとトリミングとは、写真の一部を切り出して加工する画像処理のことです。
言葉にすると何のこと??? となるので、実例で何点かご紹介します。
その① サンプルはこの写真(A)
はい、雪化粧の太平山の写真です。例えばこの写真の山の部分を強調いしたいとします。
そうすると、トリミングで山の部分を切り出した作業をパソコンで行います。
ちょっと懐かしいですが、パノラマ写真(B)になりましたね。
(B)の写真になると、“山自体”が強調されるので、山に視点がいくようになりました。
その② 用途によって、トリミングの比率を変えると面白い表現が出来ます。
写真と言えば長方形なイメージですが、スマートフォンのアプリであるインスタグラムは正方形の写真(C)となっています。
うーん、山の上の広い空がそう感じさせるのでしょうか?
段々と太平山が神々しく見えてきました。
なんだかCDジャケットのよう。
その③ ちょっとアレンジして、“文字”を入れてみましょう。
こ、これは、ちょっと演歌っぽい、、、。写真(D)になってしまいました。
写真に文字を入れてみるのも、見え方が変わって楽しいですね〜。
最後の④ せっかくだから“山の頂上をトリミングして使いたい!”
ではやってみましょう。
あれれ、ぼんやりしていて頂上の写真(E)がクッキリ見えませんね。。。(ショック!)
これではとても山の頂上だと、伝わらない写真になってしまいます。
そうなんです、とても便利なトリミングですが実は欠点もあります。
オリジナルの写真から、どんどんトリミングすることによって、写真自体の密度、
つまり「解像度」が低下し、画質が悪くなっていきます。
現在のデジタルカメラはとても高性能で、ある程度はトリミングに耐えられますが万能ではありません。
もし後でトリミングするとしても、その点に気をつけて撮影することをオススメします!
ぜひ皆さんも『トリミング』を活用してみて下さい。
こんにちは、個人的な今年の漢字一文字は「返」の鈴木です。
白黒フィルムで残すことシリーズもいよいよ最終回。
そして、前回の 〜 暗室プリント編 〜
暗室でプリントした写真を、納品に伺った時のお話です。
今回、撮影のご依頼をいただいたHさんご夫妻は、お二人それぞれのポートレイトを
モノクロ銀塩写真で、3年ごとに残していきたいという内容でした。
完成から数日後、Hさんのご自宅へ写真のお届けです。
箱にはプリントとネガが入っています。
「わぁ〜、二人の写真って何年ぶりかしら」
「フィルムのモノクロ写真って、やっぱり違うわね」
撮影した時の思い出や、それぞれの写真をじっくりと見ながら会話が弾みます。
何気ない日常の中で、自分の写真を残すという行為が、二人の特別な時間を生み出しました。
そして完成した写真には、ありのままの、“その人らしさ” が出ているのかもしれません。
この依頼を通して、改めてフィルムで残すこと、そして写真をプリントして残すこと、沢山の発見がありました。
R-roomはこれからも、その方に合った方法で、その人らしいポートレイト(人物写真)を撮影していきたいと思います。
改めまして、Hさんご夫妻、本当にありがとうございました。
こんにちは、ハタハタはブリコ派の鈴木です。
すっかりご無沙汰していました白黒フィルム残すことシリーズ
に引き続き、今回は暗室プリント編について、書いてみたいと思います。
前回のフィルム現像で完成したネガを、今度は暗室で印画紙にプリントする作業です。
白黒プリントは印画紙が感光し、現像液に浸すことで化学反応し、映像が浮かび上がってきます。
まずはネガを引き延ばし機にセットしてテストプリント(試し焼き)の作業です。
プリントしたい写真のコマを選んでネガをセットします。
ネガに必要な露光時間を見つけるために、小さく切った印画紙を使って何度も何度も
テストしていきます。実はこの作業だけでも1時間以上かかる場合もあります。
まさに根気と忍耐の作業、赤いランプの下で黙々と作業は続きます。
白黒プリントも現像 〜 停止 〜 定着と3種類の薬品に浸していきます。
テストプリントが完了したら、いよいよ本番用のプリントです。
実際に写真が浮かび上がってくる様子を動画撮影してみたのでどうぞ!
(※少し音声が出ます!)
おぉ〜、なんて不思議!神秘的!この瞬間は何度見ても感動します。
暗室の赤いランプ下で写真がこうして出来上がってきました。
写真は露光時間で明るさや暗さ、印画紙の種類などで濃度など色々変わるので何パターンか
作っておきます。定着液で現像を止めて水洗し、暗室での作業は終わりです。
その後は乾燥させプリントの状態をチェック、どのプリントがいいか選びます。
結果、なんと16枚焼いてみました!! みんな同じに見えますが、微妙に違います。
この中から最高の1枚を選び最後にプリントに写り込んだゴミを修正用絵具で修正。
マスクと手袋必須!ひとつひとつ、ゆっくり修正していきます。(ドキドキ)
パソコンでは簡単に出来ますが、手作業は緊張の連続です・・・。
こうして1枚の白黒プリントが出来上がります。
今回はお一人の写真も撮影したので、合計3枚の白黒プリントをさせていただきました。
奥様の優しい眼差しのポートレイト
ご主人の真っ直ぐで力強いポートレイト
笑顔の素敵な、二人のポートレイト
二人の特別な時間が詰まった写真がこうして完成しました。
写真納品編につづく・・・。